油彩画の調査をするとちょっと不自然?な画面と出会う事がある。良く出来た絵なのに、巨匠の作品なのに…どこか?何か変だ。それは不自然な構図だったりする。偉い絵描きさん、作家の先生方に、もの申す訳ではない。なにか変なのだ。そんな時、画面ではなく側面を見てみると絵の続きが側面にまで続いている事がある。出来上がった作品を小さめな木枠に移し替えているということだ。何かの事情で小さくしている。もちろん作家自身が構図を変更したくてしている場合もある。でもそうじゃないこともあるだろう。ということは原画ではなく、だれかが手を付けたもの、張り直しという作業をしたということがいえる。そんな作品のコンディションを観ていると、「手を付けざるを得なかった」さまざまな背景が垣間見える事もある。(Yoshin)