作品とともに長い時間を過ごす額縁ですが、経年や環境で劣化しますし、事故で破損することもあります。それは額縁の寿命が尽きたのではなく、怪我や病気をした程度という場合が多いのですが、
作家が手を加えた額縁で無い限り残念ながら破棄されてしまう存在でした。額縁は作品とは違い、
「壊れたら交換するもの」と思われる傾向があるようです。ですが、近年は額縁も作品の一部として考えられるようになり、修復して引き続き利用しようという美術館やコレクターの方が大変増えてきたように思います。これはとても心強く、嬉しいことです。その額縁が選ばれた理由や経緯、額縁の歴史等を考えてもできるだけ既存の額縁を修復して頂きたいと思っています。画像は上から 修復前、修復中(破片を接合、充填)、修復後/(Sei)

