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だんだん暑くなりますね^。さて最近、ポリビニールアルコールの接着剤に関していろいろと目にします。というか問題になっているようです。先日の学会でも、かなり話題になりました。その後、新聞でも見かけました。使用後に白くなる。絵具が浮上がる等。またそれを酵素でリムーブする方法も紹介されていました。はてさて、たいへん。過去に施された日本の文化財に異変が起きている。いまPVAは白い目で見られるようになってしまいました。かつてはワックスの使用に関してもいろいろと言われましたね。そこで新しい情報には耳を傾ける。多くの研究者の方々の話は傾聴に値する。そんな提言があるからこそわれわもの現場ではいろいろな選択肢が増える。ありがたいことです。
しかし、ここにきても、万能な接着剤って無いんでしょうね。如何なる糊にも確実性は無いと言えるのでは?接着剤の有効な部分を上手に利用する。天然膠やふのりなど、経年変化のなかで馴染みのある物はいいけれど、新しいものは特に時間が経ったら何がおきるか分からない。劣化の実験はしても推定の度合いは難しい。だから我々は、画面に糊を残すな!と習いましたね。また可逆性、そう、使用した物を如何にして取り除く事が可能かどうかを確認して適用する。テストですね。合成糊はいかにも変色しそうです。というか新しく登場した糊やニス等、完璧に信頼してはどう考えても危険でしょうね。どんなにいい人でも、付き合いの浅い人には完全に信頼しきれないし頼り切れない。古い付き合いの友人は多くの経験を共有している。だから何がおきても対応が出来る。新しい樹脂や糊には、これは変色しない、変化しにくいとは言われても、何かがおきる可能性を視野に入れれば、長所を生かしつつも、想像力を働かせ、危険な部分も鑑み、それなりに活かして使用するような技術が適用されるべきですね。簡単に言えば、画面の表面には、容易に使用しない。絵具の裏や、隙間に使う。それでも使う。だって、新しいものにはいいところもありますからね。 糊は両刃の剣と言えます。いいといわれれば飛びつき、悪いと言われれば突き放す。それでは技術者として大人げないですよね。糊も可愛そう。糊を追いつめることと同時に、材料とともにある、我々の修復技術も常に点検するべきなんでしょうね。(Yoshin)
by tcstudio10
| 2011-06-30 11:22
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