岡崎市の美術館に滞在。昭和〜平成と活躍した画家、荻太郎画伯の作品の修復をおこなった。大きな作品で、また移送も危険な状態である事から現場での処置ということに。荻先生といえば、愛、生と死、生命を題材に様々な作品を具象で表現した巨匠だ。この(歴史)と題した作品は実は損傷があるという事から美術館の収蔵庫で拝見した。いわゆる具象で知られる荻先生の作品だが、これは、少々違う。日本画の顔料など積極的に取り入れたさまざまな技法を取り入れた多彩な抽象的な質感だ。修復処置は二日間で終了、荻先生の作品は奇麗な作品に生まれ変わった。
いつも美術館にお邪魔するときは作品の調査や今回のような修復。観光でもないので、美術館の周囲の環境はあまり目に入らない。今回は、二日目の朝早く起きて公園の裾野に建つこの美術館の周囲を散策。鯉の泳ぐ池や小高い丘に囲まれた美しい景観を少しの時間味わった。ISAMU

