最新の記事
カテゴリ
全体未分類 以前の記事
2020年 11月2020年 01月 2019年 06月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 02月 2018年 09月 2018年 08月 2017年 08月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 06月 2016年 04月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 06月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
スタジオには現在様々な作品が搬入され保管されています。今年は油彩画の修復作品が沢山。新しいものから比較的古い古画と言えるものまで様々。さまざまな美術館や、コレクターのお客様からの作品です。そのなかである高名な巨匠の作品があります。何カ所かだいぶ大きな剥落があり、絵具が欠損しています。人物画の大切な箇所が欠損している。このようなときは通常欠損箇所にパテ状の充填材を入れて高さを周囲の絵具の高さに合わせます。そして整形。そうしてから今度は補彩ということになります。この補彩にもさまざまな手法や倫理観もあり、いろいろな技術によって処置されます。今回は人物などが描かれた作品の人物の身体の一部が欠損。「まあ、大丈夫、うまくいくだろう」と始めた補彩。この巨匠の絵画の画格に傷を付けては行けない。デッサンには自身があると意気込んでも修復の倫理観のなかでこの大きな欠損部分を処置していかなければならない。たとえ数ミリの線一本でも緩んだ補彩は絵に影響するのだ。ある自然観のなかで作品に同化して再現また「補彩」しなければならない。たとえ小さなスポットでも。この数ミリを処置する小さな小さな作業はしばしば直す人の技術や造形感、倫理観、第六感といった修復の技量が集約したものでもあるのだ。この修復ではほんとうに修復の困難さをあらためて思い出した。
(写真は当該作品のものではないです〜イメージ写真です)
by tcstudio10
| 2012-10-22 16:59
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||