小林猶治郎(こばやし・なおじろう)は、1897年に静岡で生まれた画家。あまり聞き慣れない名前の画家。でも作品はすごい迫力だ。近年さまざまな美術館でも注目され始めた作家。フォービズムを思わせる力強いタッチで風景や身の回りの出来事を描いています。生涯をかけて独自の世界を作り上げたが、生前は絵を売り込む事もせず人付き合いもあまりよくなかったとかでいままで知られる事無く、画家のアトリエに静かに保管されていた。このたび練馬区の美術館の方の調査によって作品が発表される事となりました。いま練馬区美術館にて開催中です。同時開催で、なんと猶治郎画伯のお孫さんで現代美術家である富田有紀子さんの展覧会も開催。富田さんは水々しいしい果物や花を表現されています。実に美しいです。おじいさんと孫、両者の花の表現の違いも注目、とても魅力的。
猶治郎画伯の作品はアトリエから出され、私どもの工房で修復しました。画面の洗浄、支持体の補強などにより原画の色が甦りました。阪神大震災に遭って損傷した代表作「なぎさ」も甦りました。なんといっても私はこの作品が大好きです〜。ぜひ練馬区美術館で観てくださいね。~Tamaki
http://www.city.nerima.tokyo.jp/manabu/bunka/museum/