最新の記事
カテゴリ
全体未分類 以前の記事
2020年 11月2020年 01月 2019年 06月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 02月 2018年 09月 2018年 08月 2017年 08月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 06月 2016年 04月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 06月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ロンドンのナショナルギャラリーといえば、思い出すのが我が国明治期の作家、原撫松(はらぶしょう)だ。彼は明治時代、特に東京美術学校で絵を学んだ優等生でもなく、外来の作家から技法を伝授されたわけでもない岡山出身の武家に生まれた画家だった。侍の親には画家志望を反対されながらも京都府画学校卒業後、国内では肖像画家として活躍したが、その肖像画は財閥や企業に所蔵されたせいか数多く残ってはいない。数少ない肖像画は芸大や東博に数点は保存されている。当時、彼は日本にいたところで、これ以上西洋画は学ぶことができない!と、一念発起し、単身渡英しナショナルギャラリーでレンブラント、ルーベンスなどの模写に明け暮れた。その鬼気迫る模写は地元の新聞や評論家を唸らせたという。ついに会得したレンブラント流の絵画技法は、当代の我が国において、類い稀なものだったと言える。国内の画家たちや、美術団体とは、およそ交わらず夢に見たレンブラントをひたすら目指し、命をかけて渡英した原の生きざまは、その画業にも勝り感銘を受けたものだ。
帰国後の彼は燃え尽きたように、英国での名作を残し、わずか数年で亡くなってしまう。 研究室時代に原の作品を修復し、研究した私には、ナショナルギャラリーは、此処に立ち模写を繰り返した原の姿を思い起こさずにはいられない。写真は原によるモンタギュ婦人像。まさにレンブラント調!です。 ![]()
by tcstudio10
| 2015-09-29 22:28
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||