先週末、今年の文化財保存修復学会が神奈川の東海大学にて開催されました。弊社の工房も今年も発表しました。毎年恒例の発表の場。今年は吉田博の作品についての発表でした。春から千葉市美術館にて「生誕140年 吉田博展」が開催されていた。弊社では、この展示のための展示作品の修復をさせていただき、その予備調査でエックス線をはじめとした光学調査をさせていただく機会を得ました。この発表では、その修復の報告とその際に得られたエックス線などの画像から見られる吉田画伯の描画の特色について発表したものです。
作家の技法観察は、修復において重要なものです。作品に現れる症状にも密接に関わっているものでもあります。洋画黎明期に如何にして油彩画の技法を身につけたのか、ひとりの作家の技法の変遷を明らかにする事、それを調べる事は容易ではありません。しかし、そのヒントが作品の光学調査、エックス線の観察などによって手がかりを探ることが出来ます。
発表の内容は弊社
ホームページで見られるようになっております。Yhoshin
