久しぶりの投稿です。昨年は極めて不穏な天候に悩まされた日本列島でした。特に西日本では豪雨災害に見舞われ、大変な事態に発展してしまいました。その中で被災した美術品や文化財、また貴重な資料も少なくありませんでした。この度弊社の工房では、四国の西予地区で被災した油彩画を修復させていただく運びとなりました。それがご縁になり、松山の愛媛県美術館内でおこなわれた博物館協会の講演にお招き頂きまして災害の初期対応についてのお話をさせていただきました。美術品の初期の対応といっても作品それぞれの性質が異なることから、保管する作品の状態組成などを理解する必要があります。今回はそのようなことを鑑み作品の技法や材料からのお話と、初期的な対応策をお話いたしました。修復室長