Tokyo Conservation twitter Tokyo Conservation facebook Mail to Tokyo Conservation

絵画の修復工房から発信するスタッフブログ
by tcstudio10
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30
最新の記事
お問い合わせに関しまして〜調..
at 2018-09-04 17:09
八月後半のご対応
at 2018-08-22 15:51
夏季休業のお知らせ
at 2018-08-03 16:18
保存箱のご案内
at 2018-08-02 14:16
明治時代に現れた天才・吉田博..
at 2017-08-14 20:00
カテゴリ
全体
未分類
以前の記事
2018年 09月
2018年 08月
2017年 08月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 06月
2016年 04月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 06月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
<   2011年 06月 ( 8 )   > この月の画像一覧
白濁する接着剤の物語
だんだん暑くなりますね^。さて最近、ポリビニールアルコールの接着剤に関していろいろと目にします。というか問題になっているようです。先日の学会でも、かなり話題になりました。その後、新聞でも見かけました。使用後に白くなる。絵具が浮上がる等。またそれを酵素でリムーブする方法も紹介されていました。はてさて、たいへん。過去に施された日本の文化財に異変が起きている。いまPVAは白い目で見られるようになってしまいました。かつてはワックスの使用に関してもいろいろと言われましたね。そこで新しい情報には耳を傾ける。多くの研究者の方々の話は傾聴に値する。そんな提言があるからこそわれわもの現場ではいろいろな選択肢が増える。ありがたいことです。
しかし、ここにきても、万能な接着剤って無いんでしょうね。如何なる糊にも確実性は無いと言えるのでは?接着剤の有効な部分を上手に利用する。天然膠やふのりなど、経年変化のなかで馴染みのある物はいいけれど、新しいものは特に時間が経ったら何がおきるか分からない。劣化の実験はしても推定の度合いは難しい。だから我々は、画面に糊を残すな!と習いましたね。また可逆性、そう、使用した物を如何にして取り除く事が可能かどうかを確認して適用する。テストですね。合成糊はいかにも変色しそうです。というか新しく登場した糊やニス等、完璧に信頼してはどう考えても危険でしょうね。どんなにいい人でも、付き合いの浅い人には完全に信頼しきれないし頼り切れない。古い付き合いの友人は多くの経験を共有している。だから何がおきても対応が出来る。新しい樹脂や糊には、これは変色しない、変化しにくいとは言われても、何かがおきる可能性を視野に入れれば、長所を生かしつつも、想像力を働かせ、危険な部分も鑑み、それなりに活かして使用するような技術が適用されるべきですね。簡単に言えば、画面の表面には、容易に使用しない。絵具の裏や、隙間に使う。それでも使う。だって、新しいものにはいいところもありますからね。
糊は両刃の剣と言えます。いいといわれれば飛びつき、悪いと言われれば突き放す。それでは技術者として大人げないですよね。糊も可愛そう。糊を追いつめることと同時に、材料とともにある、我々の修復技術も常に点検するべきなんでしょうね。(Yoshin)
[PR]
by tcstudio10 | 2011-06-30 11:22
エンドレスリタッチ
ここ数日目の回るような補彩に追われる。海外の美術館での展示中に観客によって汚されてしまった日本のアーティストの作品の修復。現代絵画の薄い絵具層に付着した汚れを除去し、その後に補彩。緑色の絵具に限りなく近づける。綿布に描かれた作品の綿布の織りの織り目、一つずつに絵具をさしていきます。でもなかなか終わらない。。。大きな作品がこれからまた、けっこう搬入されます。早く仕上げないと。。。Shigeo
f0223981_1533696.jpg

[PR]
by tcstudio10 | 2011-06-28 15:34
馬喰町のギャラリー
週末、日本橋の馬喰横山界隈のギャラリーツアーに参加。最近、移転してきたギャラリーや、新しい画廊、また老舗というような有名なギャラリーなどが多く点在しています。色々な作品を観賞しながらぶらぶら。オーナーの方々や作家のかたのお話をお伺い致しました。お坊さんで作家という珍しい方ともお会いしました。また、インドネシアや中国の珍しい作品とも出会いました。さまざまな若さあふれる才能に触れ、気がつくと現代アートのギャラリー街になっている日本橋〜馬喰横山。一度は必ず訪れてみてください。あたらしい何かが見つかります。ISAMU
f0223981_13245176.jpg

[PR]
by tcstudio10 | 2011-06-25 21:55
油彩画のコンディション観察講座 32「画面の端っこの。。。」
先月末から、法人コレクション、また企業の応接に展示されている作品のコンディションを見て回っています。大きい絵ばかり。弊社の収蔵スペースもいっぱいになり、現在受付中の修復は少々おまちいただいているような始末。小さな工房ですから。ご迷惑おかけ致しております。なるべく早く集荷におうかがいしますので!どうかお許しください。
さて、収蔵品や展示作品の状態を観察すると、画面に点在する亀裂や、その症状に付帯する絵具の浮上がりを発見。その割れや浮上がりは、けっこう画面の端の方で見つける事も少なくないですね。端から数センチ、10センチくらいの所かな?そうですね、木枠に沿って、木枠擦れを起こしているケース。加えて、作品を持つ時に木枠、ストレッチャーをつまみ上げて持ち上げる時に、カンバスに触れてしまい、そこから亀裂が発生。その時は何ともなくとも、ながい時間をかけて症状が進行します。触ったときはね、なにも出てこなくても。これは環境の云々じゃない、f0223981_1011142.jpg人災ですね、不適切な持ち手、持ち方が問題。もっというと、このような症状の作品には、裏板が無かったりします。お持ちの作品、よく観てください、裏もね。やはりバッキングは伊達じゃあないかもしれませんよ。(Yoshin)
[PR]
by tcstudio10 | 2011-06-16 22:57
ミーティング
梅雨の空、毎日ちょっとはっきりしない天気が続いてますね。昨日は久しぶりに修復室の秘密兵器と言われているスタッフの広報担当のSくんとミーティング。今後の事業部で扱う商品や、販売計画等相談しました。もちろん保存関係の用品です。ここのところ、「保管する」をテーマにさまざまな物を提案しています。Sくんの提案もなかなかおもしろい。いつも脱線しちゃいます。今後のHP運営もいろりろと話し合いました。いろいろと話しているうち着るもの?シャツの販売まで?!出てきました。また決まり次第お知らせします。Yoshin
f0223981_1411931.jpg

[PR]
by tcstudio10 | 2011-06-09 22:46
奈良にて/文化財保存修復学会開催
今年の文化財保存修復学会も無事に終了致しました。我々はポスターセッションにての展示。
戦時下に描かれた絵画(II)
-「弾痕光華門外」- 画家たちの描いた激戦のモチーフを知る
というのが今年のタイトル。なんか怖くないですか。ここ数年続けている戦争絵画の2回目です。戦時中の名も無い文化財をどのようにして戸籍を持っていただき、居場所を確保してさしあげたい?というのが今回の当初の目的でもありました。しかし戦争の資料は追えば追うほど恐ろしい。今回の展示は、作者不詳、また無名の作品に込められた、作家の思いや風景を発表してみました。(本当は無名じゃないんですがね。。。)前回ブログにアップした写真が主役。たまたま発見したある南京の城門風景の写真から、この絵に関して多くの事実が押し寄せるように現れました。「光華門」はまさに日中戦争の戦いの舞台。多くの画家が描いたこの「風景」に秘められた、事実を追いかけながら、丁寧に作品を観察したつもりです。しかしこの作品、激戦の舞台というには、どこか悲しさも漂っています。絵の中にはある秘密も隠れているようですね。。われわれ修復家は、絵の調査に始まり絵のなかに帰結する、ということをわすれずに。あまり守備範囲広げず。。さてこの絵を描いた作家はどんな想いでこの作品を描いたのでしょうか。。。作家の心を想像するといろいろな思いが湧き出てきます。今回の発表はとにかく絵が主役。それだけです。よろしかったら表紙の研究学会発表の項目にて、PDFでご覧いただければ幸いです。(Yoshin)
f0223981_23543084.jpgf0223981_23533912.jpg
[PR]
by tcstudio10 | 2011-06-07 23:59
明日は〜 第33回文化財保存修復学会〜今年は
明日はいよいよ修復学会です。今年は奈良の新公会堂で。
今年の発表は、去年に続き戦争絵画の発表です。戦争絵画の発表も今年で一段落。来年以降は、また日本の洋画黎明期の作家研究になります〜
去年からの企画は、とにかく巷に埋もれた戦争絵画を世の中に発表するということが主眼です。前回の長谷川春子作「少婦国防」は、栃木県美術館の学芸課長、小勝禮子氏の調査により、1943(昭和18年)の陸軍美術展の出品目録に同題の作品が掲載されていることが確認され、作品の来歴が明瞭になり戦時下の女性画家の活動を裏付ける数少ない貴重な作品となりました!。今年はシリーズ2回目。戦時下に描かれた絵画(2) —「弾痕光華門外」—画家たちの描いた激戦のモチーフを知る〜というものです。都内のあるコレクターの方の収蔵する作品を修復、研究したものです。先の大戦時下、南京に攻め入った日本と中国の戦争史に関わる貴重な油彩画を本邦初公開。いや、どこかで昔発表されて物かもしれないですが。。。。それは分からない。光華門は南京にある城壁門の一つ。歴史的な激戦の繰り広げられた場所でもあります。昔の絵画、昔の出来事を、次の世代へ送ることが、絵画保存修復の本分です。ホームページでも学会終了後にPDFで発表させて頂きます。乞うご期待。(修復室)
f0223981_13352564.jpg

[PR]
by tcstudio10 | 2011-06-03 13:37
油絵の神様レンブラント
「レンブラント 光の探求/闇の誘惑 」展観てきました。実に良かったです。光と影の云々という言葉がよく使われるレンブラントの作品、ほんとうに美しかったです。エッチングもやはりたくさんありました。版画も陰影の諧調が実に良いい。深みがあって美しいです。和紙やさまざまな紙も試していたと言われています。しかし、やはり油絵は圧巻。17世紀、現代的といえる油絵の技法はすでに確立していたという感がありますね。この手際の良さと、無駄の無い表現。深い影、そして光の表現を観ると、私は、この人の作品の秘密は、その巧みな地塗りにあると信じています。描画の表現を一段と際立たせているもの。それはいくつかの彩色で構成されたと言われる有色地塗りなのでしょう。光を感じた時に、レンブラントは独自の地塗りに工夫を凝らしたんではないでしょうか。静かに作品と対峙すると、レンブラントの造り出した深い地塗りの放射にジワリジワリと。。。包まれてゆくようです。(Yoshin)
f0223981_1018412.jpg

[PR]
by tcstudio10 | 2011-06-01 10:25